白内障の手術を行う場合、いくつかの必要な準備があります。
・費用の準備
まず、費用の準備です。白内障の手術費用は病院によっても若干違います。
以前は、水晶体の代わりに入れる眼内レンズが保険適用外だったので、
その費用を片目で約10万円全額を払わなければなりませんでしたので、かなり高額な手術費が必要でした。
しかし、平成4年の4月以降は、眼内レンズも保険が適用されるようになりました。
その結果通常の白内障の手術では、片目で5万円前後だけでよくなりました。
費用の大まかな内訳は、水晶体超音波乳化吸引術にかかる費用と、眼内レンズ挿入術にかかる費用で、
それを合わせた合計金額が白内障の手術に必要な費用ということになります。
ただ、遠くも近くも見えるような多焦点レンズを挿入する場合は保険適用外になり、
片目で2~30万円の高額な費用を負担しなければなりません。
しかし、高額医療費はあとから様々な還付金として戻ってきますので、各市町村に問い合わせてみると良いでしょう。
・検査
どんな手術で、術前検査はあるものですが、白内障の手術を受ける際も同じ、さまざまな検査が必要になります。
まず、通常初診のときに「視力」や「眼圧」などの基礎検査を行い、白内障の原因を調べます。
というのは水晶体超音波乳化吸引術は、老化による「加齢性白内障」と診断された場合に行うことができる手術で、合併症などがある場合は、状況により手術の方法も変わってくるからです。
また、白内障の症状が進んでしまい、水晶体が硬く真っ白に濁ってしまった場合も、難しくなります。
しかし、初診のときの診断において、手術をすべきか否かの判断が、医師によってもまちまちになることが多いようです。
もしも診断結果に不満や疑問がある場合には、セカンドオピニオンを求めてみるのも大切だと思います。
さらに、血液検査や血圧測定などの全身検査及び、「視力検査」「眼圧検査」「屈折検査」「眼底検査」など、
網膜の働きなどを調べ、手術が可能かどうか詳しく調べていきます。
水晶体の濁り状態によっては電気的な検査も必要となってきます。
様々な検査の結果、手術そのものができなかったり、日帰り手術ではなく入院が必要だと判断される場合もあります。
また、眼内レンズ挿入のための「超音波検査(眼軸長検査)」も受けなければなりません。
通常の眼内レンズは1カ所にしかピントが合いませんから、自分のライフスタイルに合った度数を選ぶことが大切になります。