白内障手術後の気になる点

白内障の手術が無事に終わったといっても、しばらくは気が抜けません。

というのは、術後の合併症の恐れなどがしばらく残っているからです。

白内障の手術のあと、どんな問題が起こりうるのか、調べてみました。


・レンズの度が合わない

まず、術後の屈折に関する問題点が生じる可能性があります。

簡単にいうと、眼内レンズが合わなくて、遠くがよく見えず、結局眼鏡で矯正するしかないということが起こる可能性があるということです。

これは特に強度近視の人に時々起こるようです。

ただ、最近は強度近視の専用の補正式レンズが開発されて、比較的誤差がなくなったようです。


・眼内炎

次が眼内炎です。現在日本では手術2000件に対して1件の割合で起きているそうです。

ちなみにのアメリカでは900件に1件の割合で起きているそうで、日本の2倍以上おきていることになります。

その意味では、日本の白内障手術の技術は優秀ということになるのだろうと思います。

ところで、この眼内炎には2種類あります。

それは眼内炎が発症する時期により、早発性と遅発性に分けられるということです。

早発性の場合、術後3日から1週間の間に起こります。原因は手術中に強毒菌が侵入したことによります。

もし、目の炎症が起きたらすぐに病院での処置が必要です。痛みを伴うことが多く、急激に視力がなくなっていきます。

そのため白内障の術後10日間程度は、手術した眼がちゃんと見えているかどうか、自分でチェックする必要があります。

これに対し、遅発性の場合は、通常数ヵ月後から2年後ぐらいに起こります。

これは弱毒菌が原因なのですが、この菌は常にどこにでもいる菌です。その菌が大量に入ったことによって炎症が引き起こされます。

早発性の場合は眼内レンズを除かねばならないケースが多いと言います。

そして術後の視力もあまり良好とはいえなくなる場合が多いようです。

遅発性の場合は、眼内レンズは取り除かずに治療できて、視力は良好です。


・眼内レンズ位置の異常

術後しばらくたつと、挿入した眼内レンズの位置がずれてしまうことがあります。

固定するとき、何らかのミスがあったり、前嚢が時間の経過と共に縮んでくるなどの原因が考えられます。

また稀なケースではありますが、脱臼といってレンズが落ちてしまうこともあります。

脱臼も早発性の場合と、遅発性の場合があります。

早発性の場合は、後嚢破損などを起こした後、再び眼内レンズ挿入した際に問題がある場合が多いようです。

レンズを前嚢の前にのせるのが不安定な場合は、大事を取って細いナイロン糸で眼球の壁に縫い付けるということもあります。

遅発性の場合は、長い時間の経過とともに毛様小帯が緩んで落ちてしまうものです。

これは眼球組織の脆弱化のせいで、しかたがないことかもしれません。

落ちたレンズは特殊な薬剤で浮き上がらせ、新しくすることもあれば、元のレンズを再利用することもあります。


・後発白内障

白内障手術もうまくいき、視力も回復したのに、しばらくしてまた残した後嚢が濁ってくることがあります。

時期としては、早い人で2、3週間くらい、遅い人では2、3年後、中には5年、10年後というケースもあります。

これを後発白内障と言います。すりガラスが目の中に入ったような状態になり、はっきり見えなくなります。

治療は特殊なレーザーを用いて濁った袋の真ん中だけを破りることで行います。

濁っている部分を破ってしまうと、また見えるようになります。

・濁嚢胞様黄斑浮腫

黄斑部に浮腫が起こることがあります。これを濁嚢胞様黄斑浮腫と言います。

糖尿病の人に多いと言われ、網膜が厚くなり、視力が落ちてしまうこともあります。

また後嚢が破れて炎症が生じ、それが原因で起こることもあります。この場合、ケナコルトというステロイド剤を注射して治療します。 

ただ、最近では非ステロイド性の点眼薬で予防効果がでていますので、手術が順調にいけば滅多に起こりません。


・網膜剥離

以前は術後の網膜剥離は数%ありました。しかし超音波法になってからは1%以下に減っています。小切開ではさらに減っています。

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